【コロナ禍】現役グランドスタッフの現状

f:id:MARCHxxx:20200621170309j:image

こんにちは、マーチ(@_march_xx)です。

 

今日は、コロナ禍における現役グランドスタッフの現状をシェアしたいと思います。
この記事の内容は、あくまで私個人(知人の話を含む)の状況であって、会社や社会、旅行者などを誹謗中傷するものではなく、ただの備忘録としてご覧いただければと思います。
また、自粛要請中の空港の様子やサービス業の実態など、近い将来に海外旅行を考えている方やエアライン業界を目指している方には、少しでも参考になれば嬉しいです。

 

 

現役グランドスタッフの現在の勤務状況

最初の記事でもお話した通り、3月頃から完全に休業となり、6月現在も休業中です。

また、報道では、大手旅行会社では8月末まで海外旅行は取り扱っていないとのことでしたので、海外旅行に行ける日もまだまだ遠そうです。

時々、大手日系航空会社さんの従業員がマスクや防護服の作成のため、出勤(ボランティア?)されているというニュースを拝見しますが、私が勤務する外資系ハンドリング会社では、そのような勤務やボランティアは一切ありません。
ということで、もう3か月近く空港(職場)には行っていません。
(4月上旬に私が聞いた話ですが、大手航空会社の一部ではすることはない(全便欠航のため)けどオフィスには出勤しなければならない、ということもあったようです。)
また、大手航空会社さんの客室乗務員たちは、会社からたくさんの課題(危険物取扱やサービスマニュアルなど)が出されているようですが、弊社ではそれもありません。
結果として、休業中の会社の対応(出勤や課題など)は「日系かどうか」、「大手かどうか」で、だいぶん違っていたように思います。

 

コロナ禍でのグランドスタッフ時系列

ここでは、当時の日本全体の状況と比較しながら、グランドスタッフはどのような働き方、対応をしていたのか、時系列で綴っていきます。 

1月上旬

年末に新型ウイルスが出たというニュースが入り、職場でもマスクを着用して業務にあたるスタッフがほんの少しづつ増えてきた。
(日本全体では、まだニュースが出てきたくらいで特に予防のマスクなどの呼びかけもなかった)

1月下旬

航空会社から、マスク着用を促されるようになった。
また、中国国内では春節も始まり、自粛も現在ほどは重要視されていなかったため、中国人客が多く来日していた。
しかし、春節も折り返しの頃から、中国行き(中国人にとっては帰り)の条件が毎日少しずづ変容し、ご予約された飛行機に搭乗できないお客様も少しずつ見られ、「健康カード」と呼ばれる中国当局に提出するカードの作成も始まった。

お客様一人ひとりへの検温をはじめ、グランドスタッフは渡航条件変更の対応などに追われ始める。
(日本全体では、中国の感染状況のニュースが毎日報道され、マスク不足が話題に)

2月

空港内でも、施設使用のルールがたびたび変更になるなど、ウイルス感染対応の混乱が続く。

また、中国便を中心に欠航や振替便が出始める。
その欠航や振替便などの影響により、勤務時間の変更や短縮(または3日間や1週間など、まとまった休みとする休業)が増加し始めた。
(日本全体では、クルーズ船の報道が多くを占める中、リモートワークや韓国の感染状況の報道も出始めた)

3月

中国便だけでなく、アジア圏(特に韓国便)も欠航が相次ぐ。

それに伴ってスタッフの休業が多くなり、最終的には見通しの立たない休業が始まった。
(日本全体では、ヨーロッパ圏の緊急事態宣言の発令などが多く報道されていた)

4月~現在

当初は1カ月程の予定だった休業が5月中旬まで、末まで、6月まで…と、どんどん伸びていき、業務再開の目途はいまだ立っていない。

 

という感じです。
どの航空会社にしろハンドリング会社にしろ、ほかの企業と同じく未曽有の事態ということで、マスク着用から休業判断に至るまで、様々な判断に時間を要している状況でした。

 

休業中のグランドスタッフの過ごし方

基本的に休業中は自宅で外出自粛、また、先ほども綴ったように弊社では課題などもなかったので、暇でしたね。笑
しかし、休業(自宅待機)にもいろいろ種類がありました。
2月中旬から増えてきた休業に関しては、まだ数便は運航している状況だったので、自宅待機として「仕事は休みだけど突然出勤要請するかもしれないから自宅にいてね!」というものでした。
そのため、多いスタッフでは約1週間ほどまとまった休業となったにも関わらず、自宅にいなければならず、「実家にも帰れない、遊びにも行けない」状況でした。
3月頃からは、ほとんどの便が欠航になったので、実家待機も認められるようになり、金銭面でも楽になったスタッフも多くなったのではないでしょうか。
また、弊社では副業が禁止のため、当然バイトなどもできません。

私は、この期間中にずっと始めたかった「オンライン英会話」や「ファイナンシャルプランナー3級」の勉強を始めました。この期間にはじめたことについてはまた別の記事でまとめてシェアする予定です。また、まとまった時間ということで、(自粛要請前に)車の免許を取ったという知人もいます。
このように、コロナ禍の休業期間中の過ごし方は個人の自由でした。(外出の自粛は言うまでもなく、当然です)

 

お給料について

この記事をここまで読んでいただいている方が他に気になることと言えば、お給料についてでしょうか。

当然、休業期間中は実際に勤務しておりませんので、100%のお給料は出ません。(会社によって対応は違ってきます。あくまで私と知人の会社の場合です。)しかし、今回の休業対応は会社都合ということで、規定に沿って通常の60%を支給とのことでした。

おそらく多くの航空会社やハンドリング会社は、旅客機だけでなく、貨物機も運行しています。そのため、会社にとって収入が全くのゼロという訳ではありません。(貨物機に関してはグランドスタッフはほとんど関係ないため、運航していてもスタッフは休業です)

しかし、これからいつまでこの状況が続くかわからない中、「この60%支給の対応もいつまで続くかな」というのが個人的な感想です。

ボーナスもこの状況下ではないでしょうし、金銭面ではグランドスタッフの現状はとても厳しい状況にあるといって過言ではないと思います。

 

グランドスタッフをはじめ、エアライン業界(サービス業)を目指す方に知っておいてほしいこと

今回の事態で強く思ったことを主に挙げていきます。

自分の身は自分で守る

グランドスタッフに限らず、サービス業を目指している方全員にいえることですが、自分の身は自分で守らなければいけません。今回は未曽有の事態で、会社も判断に時間を要していましたが、その間にも刻々と事態は変化しています。

今回の新型コロナウイルスで、私は目の当たりにしましたが、日本では12月末に最初の報道がされ、会社からマスク着用の義務が出されるまで、自ら感染予防する人がとても少なかったです。(お客様も同じくマスク着用率が最初はとても低かった)

世界中、様々な環境からいらっしゃる方と接し、仕事をするということをもっと日頃から意識しなければなりません。新型コロナウイルスだけでなく、テロなども含め)

憧れだけで仕事をするにはリスクが高い仕事です。

エアライン業界を目指している方へ

今エアラインを目指している方、就職活動されている方にとっては先が見えず不安に駆られていると思います。しかしそれは就活生に限らず、仕事をしている私たちにも言えることで、正直なところ「現職の私たちがいつ解雇になるか」という状態の中で、今後の求人はまだまだ絶望的だと思います。

転職組の私だから言えることだと思うのですが、「新卒でなくても求人はあるし、既卒だから働きにくいということは全く無い」と言い切れます。

ずっとエアライン業界を志してきた方にとって、急な進路変更はとても受け入れがたいことだと思います。しかし、旅行業界が再開してきたときに、この期間に何をやって過ごしてきたかで、 今後の転職に大きく影響してきます。

私は前職まったく違う畑の仕事をしていました。しかし現職でもパソコンスキルや文章作成など、「本業とは違うけれど、業務を進めるうえで必要なこと」にとても役立っています。

このように、違う分野で働いていても活かせることはたくさんあるので、すべては自分次第です。

あまり気落ちせず業界を絞り切らずに幅広い視野で就職活動や、学生さんなら学ぶ分野を広げてみるなど、進めていけるといいなと思います。

  

最後に

私の予想に反して、とても長い記事になってしまいました。笑

2つにわけるか悩みましたが、現状を知りたがっている方もいるのではと思い、1つにまとめてみました。

今後の参考になれば嬉しいです。

 

 


それでは、最後までご覧いただき、ありがとうございました。